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file 705 いくつも自分への問い(自問)を重ねていく(自動思考-信念)
file 705 いくつも自分への問い(自問)を重ねていく(自動思考-信念)

 自己否定的思考は気分を悲しくしたり、意欲を低下させたり、非生産的で、自己障害的ですごく有害ですが、一つの問題を解決しても、あらゆるタイミングで頭をもたげてくることは経験者であればわかると思います。
 あのとき克服したと思った、完璧主義的な考え方、自分は愛されてないんだという考え方、自分失敗者だという考え方と、それに伴う不快な気分は認知が歪んでいると言われたりします。
 以前から、この「認知の歪み」という言葉はあまり好きではなかったので、「残念な認知」という言葉を造ったりして言います。(造語)

 そもそも「認知療法」の「認知という言葉」ですら、個人が体験する感覚と言語や感情、行動、態度、ものの見方をざっくりとまとめた、「お洒落な言葉にすぎない」と書いてあります。そうなんだと思います。

 言葉(およびイメージも含まれる?)を使って、感じ方やものの見方に変化を与えられる点に着目しているのが、認知療法だと感じます。しかし、言葉はそもそも国が違ったり、日本語であっても、世代、時代で使われ方も異なってくるので、とても言葉のチョイスが大きな影響を与えることもあり、また、影響を与えられないこともある気がします。

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うつ病の再発・再燃を防ぐためのステップガイド 単行本 – 2009 星和書店

Peter J.Bieling (著), Martin M. Antony (著), 野村 総一郎 (監訳), 林 建郎 (翻訳)
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上記の本の中で、否定的思考、脅迫的思考が出てくるのは何度も出てくることが予想され、それには「信念」という、その人のものの見方の傾向において、何か弱い部分に触れた場合に、出てくることが多いという趣旨のことが書いてありましt。亜

 自虐的信念は常に存在するもの、否定的自動思考は具体的な出来事に反応して浮き上がってくる一時的なものとも言えそうです。

 その信念について、いくつもの問いをすることで、本当にその基準を自分に当てはめることが正しいのかを考えさえてくれるものがあります。


 上記本 p137で紹介されているのですが、私なりに書くと以下のようになり真5つの方向から自問してみます。

 1 今あなたの持っている、なんらかの基準は合理的で、意味がありますか?(合理性)
 2 その基準をご自身に突きつけることは公平でしょうか?(公平性)
 3 その基準がもたらす感情的結果はいいものだろうか?(感情良好性)
 4 その基準はあなたにとっていい結果を生むでしょうか?(行動良好性)
 5 その基準は、自分(あなた)が大切に思っている人にとってもどんどんお薦めできるものだろうか?(推奨可能性)


これらをまんべんなく満たす信念であれば、そう簡単に自分を苦しめないと思います。
言い換えれば、そのような基準でない(=合理的でなく、公平でもなく、感情を不快にし、行動を辛くさせる、他人にもお勧めできない基準だ)から、常識人である私たちは苦しむのだと考えられます。

 そうだとしたら、その信念は変えていくべきものだと言っても良いのではないでしょうか?

〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法

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by nichinichiso | 2015-09-27 18:15 | 認知行動療法(CBT)
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