file 394 言葉をいかに位置づけるか 完成
私が、自分のうつ病と、その心理的背景を改善するために、利用している療法に、「動作法」というものがあります。 正確には、臨床動作法というようです。 もともと、脳性マヒの子供さんに催眠をかけたところ、比較的自由に体が動かせたという、観察結果から端を発した療法です。 ----------------------------- 参考文献:姿勢のふしぎ しなやかな体と心が健康をつくる ブルーバックス 1223 成瀬 悟策 著 講談社 版 1998年 ISBN 4-06-257223-0 ------------------------------- 私がこの療法に興味を持ったのは「リラックスとはどういうことなんだろうか?」という、疑問があったからです。 その背景には、「私は、他の人に比べていつも緊張しているのではないか?」という推測がありました。 緊張しているから疲れやすい、疲れやすいと、緊張しやすい。そして、疲れきると、うつ状態になる。 そして、その緊張が、精神から肉体までを支配しているのではないかと思う機会があったからです。 どうして、そういうことに気づかなかったというと、それが、私の人生のおいて、記憶がある限りでは当然の肉体感覚、精神感覚だったからです。 つまり、いつも緊張感を持っていないと、生きていけないと、どこかで学習したんだと思うのです。 ところが、それが、自分を苦しめ始めたので、これはおかしい状態ではないかと、疑うようになり、緊張の反対は、弛緩つまり、リラックスなんだろうなあと思って、本屋を歩いていたらであった本でした。 そして、リラックスの問題は、身体の姿勢や、動作という問題と関連があり、さらには、心の問題、心理の問題、そして、無意識領域の意識の問題煮まで、発展する様子を感じました。 私が、上記の本の中で、もっとも印象的だった部分は以下のような趣旨のことが書いてありました。 ---------------------------- 同著P126を参考にしました。 一般的に正当とされる心理療法では、「もっともらしく理論でがっちり固められている。 心理治療のための「道具」というのは、言葉が最も重要(主)で、それ以外の道具は非言語的なもの(ノンバーバル)として一括されて、補助的な道具(従)に過ぎないとされてきた。 ところが、主従を入れ替えて、言葉を補助的に使うことで、いろんな臨床現場で効果があることが分かってきた。 ----------------------------- これは、人間が複雑に言葉を利用できる生物であるということにかんがみると、とても重要な問題意識ではないかと思ったのです。 もし、うつ病で、心理の問題(カウンセリングなどそうだと思いますが)にも着手しなくてはならなそうだという場合には、ご自身が、言葉という道具をいかに位置づけるかは、重要な問題だと思います。 同著の趣旨から分かることは、精神療法の基本的な傾向として、言葉をメインに扱う流派(理論)が多いということを知っておくといいのかもしれません。 そして、言葉以外をメインに扱うという道も真面目に研究されて、実践されているということを知っておくこともこれまた重要ではないかと思います file314 1動作法の趣旨と2重ねあわせの技術 051208 http://nichinici.exblog.jp/2122176/ ----------------------------- ちなみに、私の受けている5年間のカウンセリング面接は、すべて言葉によるものです。 動作法の体験は、自分で探して、別の心理カウンセラーに5回ほど直接指導されたことがあります。
by nichinichiso
| 2006-04-28 18:35
| プチ動作法
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