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file634 完璧主義・完全主義は幻想だが、中ぐらいも幻想しかし…
file634 完璧主義・完全主義は幻想だが、中ぐらいも幻想しかし…

 完璧璧主義は、恐怖に裏打ちされた、各人の持つ信念体系ですが、完璧主義でない、いわゆる「中ぐらいである、常に40-60パーセントの自分を目指す」というのも、一つの信念体系です。
 いずれも、幻想です 結局、実態がない、各個人の裁量、物差しの世界です。
 しかし、前者と、後者では、満足感に与える影響は、大きく異なります。 完璧主義は、恐怖政治であり、減点の世界観です。失敗を恐れる気持ちこそが、人生充実の最良の薬、と考えるようなものです。 
 「中ぐらい」の世界観は、本質的に開かれた気持ちであり、間違うことは、間の取り方を違ったにすぎず、寸法のずれでしかなく、それをただしていく努力が、自分を成長させ、人生を充実させる、時には、やや苦みのある良薬と、考える思考です。
 どちらも、思考体系ですから、実態のない、世界観なのですが。人生と自己に与えるインパクトは、大きく異なります。
 完璧主義は、人生を破壊する方向に進みます。「中ぐらい」は人生を育てる方向に進みます。

 完璧主義は、自分を全能感を持つものと理解し、未来を予測でき、常に華麗でありるべきであり、失敗は死より恐ろしく、恥をかくことは世界の終わりであると思っています。
 「中ぐらい」主義は、常に、自分も他人も不完全な存在であり、同じ場所、同じ時代を生きるもの同士であると捉え、その間には、必ずしも理解が及ばない何かが存在していることを認めています。ですから、自分の思考、感情、行動は、最終的には「他人によってではなく」ほとんど自分でコントロールできるものであり、自己の限界を見据え、現実の世界で生きていこうと努力します。

 また、完璧主義は、自分の決めた価値観で自他を批評し、傷つき、傷つけ、へとへとになります。 実は、その完璧さ「すべきさ」という発想自体が、どこから来ているのか、再検討する余力を失っています。 ですから、完璧主義が行きすぎると、その枠から外れることができなくなり、なぜこんなに苦しい道を自分が選択し続けているのかもわからなくなり、運命、親、環境を呪うようになります。


 そういうときに、補助してくれる、ところののものが、その不適切な「主義」「幻想」を適切な問いで、再考させてくれると、「はっと¥します。;答えはわからなくても、何か自分が「暗黙の仮定をしている」ということを感じようとします。
 その瞬間が、もっとも、人間らしい瞬間だと、私は感じるのです。
 なぜなら、言葉が、人間の気持ちを変える端緒となっているからです。

 なぜ自分は、治らないのか、なぜすぐ喧嘩してしまうのか?なぜ、恨むのか、なぜ、惨めな気分なのかを、自分を責めることなく、
「気づくこと」はとても気持ちのいいものです。

 なぜなら、非常に、万人受けする、常識的な論理がそこにあるからです。

 自分は、ある出来事を、不安に思っている、なぜなら、危険と考えているからである。ある出来事で、悲しく思っている、何かを失ったと思っているからである。怒っている、それが不正であると「自分が」思っているからです。

 すべてがこうはいかないですが、多くはこのような他人から見れば非常に取るに足らないことについて、自分の思考【価値観】で、より極端な方に、苦しい方に、追い込んでいくのです。
 それはそうですよね。 人より強く、危険を感じ、失ったと思いやすく、不正であり、正義に反するといつも思っていたら、どんな人でも、あっという間に情緒不安定になり、病気になりそうな気がしませんか?


〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法

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by nichinichiso | 2015-01-22 19:10 | 言葉について
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