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file676 アダルトチルドレンは有益だろうか?(レッテル貼りのリスク)
file676 アダルトチルドレンは有益だろうか?(レッテル貼りのリスク)

 アダルトチルドレンという言葉を知ったのは、もうだいぶ前です。
 アルコール依存症の親に育てられると、かなり、なってしまうようです。どっかには日本人の6割はそうだ、と書いてありました。
 こういうこととを知らなければ、特段、根深い思考の混乱を起こさない気もするのです。なぜなら、「私はアダルトチルドレンだ」と思うと、その言葉の持つ、「レッテルの力」に圧倒されてしまうからです。
 非常に、やっかいでもあります。
 専門家が、物事を整理して、解決して行くには、有意義なのかも知れませんが。当事者としては、何かがわかってほっとする反面、その言葉の持つ根深いやっかいさを教わることになり、自分は、およそ普通の人ではない。自分で自分のレッテルを貼る可能性もあると思います。

 実は、アルコール依存症の親に育てられた人のすべてが、精神生活上、トラブルを抱えているわけではないのです。
 言い換えれば、依存症の親でない親に育てられた人でも、あたかも、ACが持つような精神生活上のトラブルを抱える人もいるのです。
 
 だから、あんまりそういうこととは密接には関係が無く、むしろ、自分の「現在の心境」と「過去の体験」は無関係であると考える方が、気が楽になりました。
  なぜなら、過去に起きた記憶の中の出来事は、確認、修正が難しいですが、「現在考えているその思考に気づき→変え」、「感情を変え」て、「行動を変え」ていく方が、遙かに容易だからです
 
 過去の体験の再意味づけというのは、言うほど簡単なことではありません。
 気分障害を自覚して、認知の歪みをかなり修正できると自覚できてきても、過去を評価し直すのは、出来ないことではないのですが(あれはあれで、自分のためになった、酒飲み家族だったのだという評価が心の底から出来る瞬間がありますが)、かなり労力を使うと、私は思います。(一体験ですが)

 また、酒を飲んで荒くれていたものに対するレッテルも、いい点を見落とすという意味で、自分に不利益をもたらします。
 どんなに、悪い人でも、完全な悪人はいないのです。自分からみていい点が、悪いところは100あり、いい点は1つも見つからなくても、他人には、「いい酒飲み仲間だ」として受け入れていれば、それは、残念ながら自分とは関係ないが、その人のいい点だと思います。

 レッテル貼りというのは、一般的には自分は「負け組だ」「駄目だ」「無価値だ」「失敗者だ」という一般化の極端な形をとります。
 言葉が怖いのは、抽象化された言葉が、あたかも、自分のすべてを説明しているかのように思わせる点にあります。

 ですから、現実的で、具体的な、思考と体験をリラックスしながら、楽しみながら行い、時に失敗、挫折し、それも人生の味わいだと受け止め、友達や支援者と笑い飛ばしながら、自分の才能や、価値を見いだしていくことが、非常に重要だと思います。

〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法

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by nichinichiso | 2015-04-18 20:29 | アダルトチルドレン問題
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