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file 419「 「軽症うつ」を治す」 を読んでの感想 その2
file 419「 「軽症うつ」を治す」 を読んでの感想 その2
その1はこちら↓
※file 417 軽症うつ」を治す 三木治著 を読んで http://nichinici.exblog.jp/3904414/

同著の中では、カナダの生理学者、セリエという学者の提唱した、ストレス学説というものについても、分かりやすく書かれています。


詳しくは、同著P34あたりを読んでいただければ分かるかと思います。
そのほか、インターネットなどでも書いてあるかもしれません。

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私がなるほどと思ったのは、何をストレスと感じるかというのは、大脳皮質という高度に人間らしい脳の部位なので、千差万別である。しかし、情動(怒り、悲しみ、恐れ・・)というのは、かなり原始的な脳の部位(大脳辺縁系・大脳皮質の内側にあるようです)に司られ、人間にある程度共通する反応だというのです。

そして、大脳皮質でストレスと感じたものは、(大脳辺縁系が反応して)情動反応としてあらわれ、その情動反応は、大きなエネルギーとなって、身体に影響を与えるというのです。

そして、自律神経や、ホルモンなどの内分泌系を司るのは、情動を司るところの大脳辺縁系に「隣接する」視床下部という部分によるようです。隣接しているからなのか、よくわかりませんが、情動反応の影響を視床下部が受けて、自律神経、ホルモンに影響を与えるらしいのです。

そうすると、情動を司る大脳辺縁系が暴れれば暴れるほど、体調は悪くなっていく可能性がある(よくなることもあるのかもしれませんが)ということです。


同著内では、情動を司る大脳辺縁系は、精神エネルギーと身体エネルギーに変換する接点と表現されています。P41

 ↓クリックで拡大
file 419「 「軽症うつ」を治す」 を読んでの感想 その2_e0067794_18331219.jpg


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私がこれを読んで、うつ病について深い理解を得た下園氏の主張(参考図書参照)も、さらに腑に落ちた気がしました。

なぜなら、同氏はその著書内で「感情のプログラム」という仮設を主張なさっています。
感情というのは、情動とほとんど同じ意味に思えます。

そして、人間がうつ状態になる場合、そのプログラムは誤作動しているといいます。その誤作動を沈めるには、休息が必要だといいます。

私の理解では、誤作動を沈めるためには、ゆっくり休んで、ストレスと感じたものによる情動の大暴れを治めて、ひいては、内分泌系の安定まで持っていくと治るのではないかと思うのです。

そして、そのゆっくり休むというのが問題なのですが、それは「養生期」をいかに過ごすかという指針作りが必要だと思います。

この養生期というのは、実は、それまでの自分の人生観も変えるような養生の発想が必要かもしれないと、体験的に思いました。
by nichinichiso | 2006-08-04 16:29 | ストレス源
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